1. 連絡先とお知らせ

◎このHPに関する連絡先
金沢大学・理工学域自然システム学類生物学コース・生態学研究室
920-1192 金沢市角間町
E-mail: kyohsuke@staff.kanazawa-u.ac.jp
Tel. & Fax: 076-264-6213
大河原恭祐 まで


お知らせ

1. 本研究室では自然システム学専攻大学院(修士・博士課程)への
学外からの入学希望者を広く募集しています。
  以下の分野に興味、関心はある大学院希望の方は上記まで御連絡ください。
  ◎森林や湿地での
野外調査(フィールドワーク)
  
昆虫、特にアリ類の生態や行動、社会性とその進化の研究
  ◎
鳥類の生態や行動また水鳥類の保護や保全研究
  
動物と植物の相互作用、特に種子散布を通じた共生関係に関する研究
  (詳しくは下記の研究テーマを参照)

2. 同様に本学・理工学域自然システム学類生物学コースでは上記の分野に興味ある受験希望者を広く募集しています。詳しくは上記または生物学コースHPまでお問い合わせください。

3. 本研究室では毎週水曜日16:00(自然科学研究棟1号館生物会議室)よりセミナーがあります。大学内外から聴講参加は自由です。生態学に興味のある方は御参加ください。

2. 所属と略歴


埼玉県川越市出身
北海道大学地球環境科学研究科博士後期課程卒業
金沢大学理学部生物学科助手赴任
現・金沢大学自然システム学類生物学コース準教授  

主にアリ類を対象にした行動生態学、群集生態学が専門。他にも鳥類や植物を対象とした群集生態学、保全生態学的な研究も行っている。

他の兼務:
石川県環境評価審議会委員・加賀市鴨池生態系管理協議会会長・
日本蟻類研究会事務局幹事長

所属学会:
日本生態学会、日本応用動物昆虫学会、国際社会性昆虫学会

好きな生きもの:
コアホウドリ、ツシマハリアリ



子供の頃に外で虫を眺めるのが好き で、高校時代にはバードウオッチングにはまる。しかし住んでいた埼玉県があまりに都会だったため、もっと 自然が豊かな場所に行きたいと思い、北海道大学に入学する。大学時代もバードウオッチングに没頭し、北海道内だけでなく東北地方や三宅島、沖縄、九 州、オーストラリアなどに鳥見旅に出かけた。バードウオッチングを知らない人には価値がわかりにくいが、おかげで確認300種目がカンムリワシとな り、日本未記録種も3種確認した。他にサークルや日本野鳥の会札幌支部などで野外調査活動や野外散策、自然保護活動などに精を出しフィールドワークの修練 を積む。

理学部生物学科系統分類学講座で片倉晴雄先生の指導のもと「モンシデムシ属の種間関係」の卒業研究を行う。北海道大学中川演習林にてこの調査を行い、当時演 習林教官であった中野繁さんの野外調査手法に感銘と衝撃を受ける。その後、地球環境科学研究科博士課程に進学し、東正剛先生の指導のもと「アリによるカタ クリの種子散布」の研究を行う。カタクリ以外の植物も対象にし、アリ散布の進化について研究を行った。また当時研究室の先輩であった伊藤文紀さんからも詳 細なアリ研究の手法を学ぶ。さらに博士課程で京都工芸繊維大学の山岡亮平先生の研究室で種子のアリ誘因器官の化学成分分析実験をさせてもらい、生態学研究におけるア プローチ法の広さと多様さを学んだ。

博士後期課程卒業後、金沢大学理学部生物学科に赴任。その後は試行錯誤と模索を繰り返しながら「アリと種子・果実との相互関係」、「ウメマツアリの特殊単為 生殖様式」「ヤドリウメマツアリの社会寄生行動」などの研究を主に行ってきた。1997年からはインドネシアやマレーシアなどの熱帯林をフィールドとした 調査研究も実施している。2001年には在外研究でドイツに滞在、レーゲンスブルグ大学のJ. Heinze氏の研究室でウメマツアリの遺伝子型解析実験を行い、本種が特殊な単為生殖様式を持つことを発見した。また2002年から 山階鳥類研究所の佐藤文男さんらの協力により
福井県織田山で「排泄物分析による果実食性鳥類の種子散布行動」の研究や、日本野鳥の会保全プロジェクト推進室室長の田尻 浩伸博士や加賀市片野鴨池観察館友の会の皆さんと共に「片野鴨池における越冬水鳥類の生態と保全に関する研究」も行ってきている。気がつくと何か色々な研究をやっていた。

研究・教育の傍ら、バンダイから発売された飼育シミュレーションゲーム「ant's life studio」の監修や福音館書店やフレーベル刊書店出版の絵本の監修なども行う。ポプラ社より一般の人向けに執筆した「いつか僕もアリの巣に」も出版し た。また日本蟻類研究会の事務局も担当している。


2002年 インドネシア・ボゴール植物園にて
 

4. 近年の主な研究テーマ


※詳細は各ページを参照
◎ アリ・昆虫に関する研究(行動生態学・群集生態学)
1. ウメマツアリのクローン繁殖様式
2. ヤドリウメマツアリの社会寄生
3. ウロコアリの罠型顎の構造と個体群変異

4. アリと大型果実・種子との相互関係について
5. その他、これまでの研究など




◎鳥類に関する研究(群集生態学・保全生態学)
1. 種子散布を通じた渡り鳥群集と植物群集の共生系ネットワーク
2.
北陸地方、特に片野鴨池を中心とした水鳥類保護・保全研究
3. 水田環境におけるサギ類の採餌行動について




◎植物に関する研究(個体群生態学)
1. カタクリ個体群の長期動態
2. 鳥散布植物の果実形態と果実食生鳥種の選好性について



◎これからやろうかと思っている研究など



5. 近年の業績


雑誌発表(過去5年)
1. Kobayashi, K., E. Hasegawa and K. Ohkawara. (2011) No gene flow between wing forms and clonal reproduction by males in the long-winged form of the ant Vollenhovia emeryi. Insectes Sociaux 58(2): 163-168.
2. Umehara, N. and K. Ohkawara (2011) Primary and Secondary sex ratios in the inquiline parasitic ant Vollenhovia nipponica: Effects of local mate competition, timing of oviposition, and host worker control.  Trends in Entomology vol. 7: 19-26.
3. Kobayashi, K., K. Tamura, M. Okamoto, E. Hasegawa, and K. Ohkawara (2012) Phylogenetic relationships among populations of Vollenhovia ants, with particular focus on the evolution of wing morphology. Annals of the Entomological Society of America 105(2): 1-8.
4. Tajiri, H, and K. Ohkawara (2013) The effects of flooding and plowing on foraging site selection by wintering dabbling ducks in rice field. Ornithorological Science, 12(2): 127-136
5. 寺下貴晃、鈴木降介、木村一也、大河原恭祐 (2014)  金沢市に分布するトノサマガエルRana nigromaculata の形態変異について 爬虫両棲類学会報2014(1): 1-9.

6. Ohkawara, K., and A. Satoh (2015) Rare production of brachypterous queens in a social parasitic ant, Vollenhovia nipponica (Hymenoptera: Formicidae).  Asian Myrmecology 7: 133-136.
7. Tajiri, H., Y. Sakurai, K. Tagome, Y. Nakano, Y. Yamamoto, T. Ikeda, Y. Yamamura, and K. Ohkawara (2015)  Satellite telemetry of the annual migration of Baikal Teal Anas formosa wintering at Katano-Kamoike, Ishikawa, Japan.  Ornithological Science 14(2): 69-77.
8. Ohkawara, K., and H. Aonuma (2016) Changes in the levels of biogenic amines associated with aggressive behavior of queen in the social parasite ant Vollenhovia nipponica Insectes Socaiux  DOI 10.1007/s00040-016-0461-7.
9. 大河原恭祐・飯島悠紀子・吉村瞳・大内幸・角谷竜一 (2016) 雌雄がクローン繁殖を行うウメマツアリのコロニー分布と遺伝構造 日本生態学会誌 特集「生物のクローン性」(印刷中)
10. Ohkawara. K., K. Nakamura, N. Kadokura and T. Terashita (2016) Geographical variation in mandible morphologies specialized for collembolan predation depend on prey size in the ant Strumigenys lewisiEcological Entomology (in press).



6. 調査研究に関する雑記など


1.
アリの社会寄生とオレオレ詐欺ーアリにみる騙される仕組みー
2.
織田山標識調査の日々